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【IT 重説徹底解説マニュアル】 国土交通省が示す IT 重説のポイントとは?

OGPImage_IT重説2_v1前回の「IT 重説徹底解説マニュアル①」では、IT 重説のメリット・デメリットを解説し、デメリットの解決法にも言及しました。今回は一歩進んで、実際に IT 重説を行なうに当たって必要な準備について解説します。必須事項と推奨事項を分けて紹介していますので、順を追って確認していきましょう。

なお、本記事は国土交通省による「賃貸取引に係るITを活用した重要事項説明実施マニュアル」を元に必要な箇所を抜粋・編集してお届けしています。

IT 重説における4つの “必須” 事項

国土交通省における、宅建業法の解釈及び運用の考え方を示している「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」によると、IT 重説を行なう際に必須とされている要件は次の4点です。

  • 1. 双方の IT 環境の事前確認
    2. 重要事項説明書の事前送付
    3. IT 重説の開始前の借主の準備の確認(説明書・IT 環境)
    4. 宅地建物取引士証の提示と確認

一つずつ解説していきます。

1. 双方の IT 環境の事前確認

IT重説では、「その内容を十分に理解できる程度に、映像を視認でき、かつ、音声を聞き取ることができるとともに、双方向でやりとりできる環境において実施していること」が重要となります。 具体的な IT 機器やサービスは指定されていません。そしてこのタイミングで、 IT 重説の具体的な日時も決定します。

2. 重要事項説明書の事前送付

建築主に重要事項説明書を記名押印済みの書面の形で事前に送付しておく必要があります。しっかりと目を通してもらうために、送付後一定期間をおいてからのIT重説の実施が望ましいと言えます。なお、現行の法律では電子メールやPDFで送付することはできません。

3. IT 重説の開始前の借主の準備の確認(説明書・IT 環境)

当日は、IT 重説を開始する前に、きちんと IT 重説を受けられる状態か確認しなくてはなりません。具体的には

  • ・お互いの映像や音声をそれぞれの端末で確認できているか
  • ・書面の形で重要事項説明書が相手の手元にあるか

の2点を確認しましょう。

4. 宅地建物取引士証の提示と確認

取引士が本人であることを確認できるように取引士証を表示し、お客様に読み上げてもらうなどして相手方の視認を確認しなくてはなりません。

IT 重説における4つ “推奨事項

次に、必須ではないものの推奨されているポイントを4点ご紹介します。

  • 1. IT 重説実施に関する関係者からの同意
    2. 説明の相手方が契約当事者本人等であることの確認
    3. 説明の相手方に対する内覧の実施
    4. 録画・録音への対応

それぞれ中身を見ていきましょう。

1. IT 重説実施に関する関係者からの同意

IT 重説について、借主の同意を事前に得る必要があります。確認方法について規定はありませんが、メールや書面など記録として残る方法でとることが望ましいでしょう。

2. 説明の相手方が契約当事者本人等であることの確認

重要事項説明は、契約当事者が権利関係や取引条件を理解し納得するために行なうのですから、大前提としてお客様もご本人(もしくは代理人)である必要があります。IT 重説を行なう場合、一度もご本人と対面せずに契約を終える可能性もあります。少なくとも重要事項説明のタイミングかそれまでに、身分証明書などの提示を求め本人確認をするべきでしょう。

3. 説明の相手方に対する内覧の実施

IT 重説で注意事項などの説明はできますが、実際に内覧をしていない場合は入居後に「想像と違った」などのトラブルが起きてもおかしくありません。可能な限り内見は実施すべきだと、国土交通省は考えているようです。ですが、IT 重説を希望するお客様の中には、体調への懸念や遠方であるなどの理由で事前の内見が難しい方も少なくありません。その場合は、オンライン内見なども選択肢に入れておくとよいかもしれません。

4. 録画・録音への対応

IT 重説の実施において録音・録画は義務ではありませんが、トラブルが発生したときのことを考えれば行なっておいたほうがよいでしょう。その場合は、利用目的を明らかにした上で双方了解のもと録画・録音を行ない、必要があれば録音を停止したり複製を提供したりするという措置が必要になります。

こんなときどうする? トラブルシューティング

最後に、予想外のときが起きた場合のトラブルシューティングについてご紹介します。

1. IT重説が中断してしまった!

IT 重説を実施している最中に、何らかの理由で映像の視認や音声の聞き取りに支障が生じた場合は、IT 重説を中断し、原因を調べましょう。すぐに解決することでしたら、そのまま IT 重説を再開して構いません。もし簡単に解決しないなどの理由で、当事者が希望した場合、残りを対面での説明に切り替えることも可能です。

2. お客様から返送してもらった契約書類に不備があった!

IT 重説実施後はお客様に契約書類一式および必要書類を返送してもらいます。しかし、そこで不備が見つかった場合どうすればよいのでしょうか? ほとんどの場合、再びお客様に書類を送り、修正の上返送していただく必要があります。この手間はとても大きなものです。お客様の書き漏れが起きないよう、事前にお客様記入欄には付箋やハイライトをするなど工夫しましょう。さらに IT 重説の最中にも、お客様に記入していただいたあとは該当箇所をカメラに写してもらい、間違いがないか確認しておくという運用をしていきましょう。

国土交通省の示すポイントも確実に

必須事項、推奨事項についてご紹介しました。それぞれ整理して正しく理解し、スムーズに IT 重説を導入していきましょう!

続編となる IT重説徹底解説マニュアル③ では、弊社サービスであるノマドクラウド」を利用した IT 重説のやり方についてご紹介します。ノマドクラウドをすでに導入されている方や、導入を迷っている方はぜひご覧ください。

【参考資料】
ITを活用した建築士法に基づく 設計受託契約等に係る重要事項説明 実施マニュアル
賃貸取引に係るITを活用した重要事項説明 実施マニュアル

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