イタンジン(ITANZINE)

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2020-06-08

【コロナ×外国人借主】外国人借主と不動産事業者のコロナの影響

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コロナ危機によって、日本に住む外国人の賃貸状況にどんな影響があるのか、また外国人の住環境を提供する不動産会社はどんな取り組みを行なっていくべきか? 外国人専門の生活総合支援サービスを行なっている株式会社グローバルトラストネットワークスの後藤裕幸様に、現時点での状況と今後の対策について解説していただきます。

株式会社グローバルトラストネットワークス
代表取締役社長
後藤 裕幸
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中央大学法学部在学中に起業し、オンラインゲーム、ファッションサイトを開設。有限会社ミューゲート・株式会社ミューなどを設立。2006年 株式会社グローバルトラストネットワークスを設立し、代表取締役社長に就任。(ホームページより)

※この記事は、2020年5月19日に開催された、 【Webセミナー】外国人借主とその管理会社へのコロナの影響を元に作成しています。

 

外国人借主へのコロナの影響

住んでいないのに家賃を払うという事態

−コロナは外国人借主にどのような影響を与えましたか?

「コロナの影響が大きくなってきたタイミング(3月頃)というのは、外国人にとってはちょうど春休みで帰国していたり、4月の入社を控えていてまだ来日はしていなかったりする時期。その中で緊急事態宣言が出て、入国ができないけれども家賃は発生しているという状況が多く発生していました。管理会社や保証会社からは、外国人と連絡が取れない・取りにくい状況になって混乱したという声が聞かれました」

−そうなると、家賃の滞納なども増えたのでは。

「それがそうでもなく、微増程度にとどまったようです。留学生(特に韓国・中国)はおおむねご家庭の支援が非常に厚いですし、正社員雇用が決まっている外国人は解雇例も見当たらず、世間のイメージよりずっと落ち着いていたというのが実態です。

解約がほとんどなかったのも、外国人にとっては初期費用を再び払うよりも、いつ緊急事態宣言が解除になってもよいように、家賃を払っておくほうが無難という考えだったと思います。『住んでいないのになぜ払わなくてはいけないのか』というクレームもほとんどありませんでした。

ただし、やはり新規の問合せは激減しています。」

コロナ後の外国人入居者数の変動予測

−今後、外国人入居者数はどのように変動するとお考えですか?

「当分はなかなか新規の問合せは増えないだろうと思いますが、長期的に見れば増加していくと思います。東日本大震災のときも、直後には大きく減りましたが、3〜4年後には急増しました。しかも東日本大震災は日本の震災でしたが、コロナ禍は世界的に起きたもの。日本の在留外国人の比率は韓国、中国、ベトナム、台湾が多く、世界的に見れば比較的コロナ感染者数が少なく済んでいる地域なので、そういう意味では影響も少ないほうに入ると考えられます。

また、これは人口統計の話ですが、今後日本人が毎年50万人減っていく時代なので、労働人口を海外から補完する流れはなくなりようがないだろうという見通しです」

外国人の部屋探しのポイント

−普段、部屋探しのサポートはどのように行なっているのですか?

「通常時には1800名くらいの外国人の部屋探しに携わっていますが、そのうちの4割ほどはリアルの内覧をしないで決まります。今は仲介業者さんたちの頑張りによって、写真がたくさんあったり360度見れたりVRで見れたりと情報が充実しています。家を決めるためだけに来日するのは大きな負担ですし、この比率は今後もっと増えると思います。

今弊社でデフォルトで案内しているのは、Zoom内覧です。要は社員が代理で内覧して、Zoomでリアルタイムにようすをお見せするものです。研修をしたりマニュアルを作ったりして整備し、基本的にはみなさんZoomで内覧していただき、どうしても来店したい人は来店対応という形をとっています」

−外国人が期待する日本の賃貸住宅の要件はどのようなものがありますか?

「細かい部分はお国柄で好みがいろいろですが、総じて需要がとても高いのが、家具・家電付きの物件です。駅から離れていてそれなりの家賃があっても、家具・家電が付いているから選んだという人がとても多いです。慣れない土地で家電屋さんに行き買い物をしたり、帰国の際に処分方法を考えたりというのはやはり外国人にとってはとても負担ですから」

外国人が生活しやすいサービス提供を

−ところで、10万円の給付金は外国人借主も対象になりましたね。

「受給にあたって外国人が陥りがちな、気をつけてほしい点が3つあります。

1:住民票がどこに登録されているか確認しておく
2:
郵便局に住所登録をしておく(申請書を受け取るために)
3:申請書の内容がやや複雑なので、日本語に少しでも不安のある人はサポートを求める

1と2は自分で把握していない外国人が意外に多いです。郵便物はここだという確証がないと郵便局に戻ってしまうので、表札を出して確実に書類を受け取れるようにしておきましょう。

3はニュースでも話題になっていましたが、『受け取りを希望しない人はチェックをつけてください』というひっかけ問題のような項目があり、外国人はうっかりチェックしてしまう危険があります」

−日本人が普段意識しないポイントは、盲点ですね。外国人でも分かりやすくて、安心出来る不動産のサービスを提供するためにも、外国人借主の目線に立って知識を深めていくことが必要だとわかりました。

動画でもっと詳しく知る

この記事は、2020年5月12日に開催された、【Webセミナー】外国人借主とその管理会社へのコロナの影響を元に作成しております。

イベントページより、セミナーの動画をご覧いただけます。

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