導入事例

入居者の解約受付をWeb切り替え、業務効率2倍!リスクを気にしていたら業務改革は進まない。株式会社シイ・アイ・シー様

東京23区を中心とした自グループ開発のロアールシリーズのブランドマンションをメインに管理しているシイ・アイ・シー様。 これまで退去の受付は電話とメールが中心でしたが、更新退去くんを導入してwebでの解約受付に切り替えました。24時間受付可能な体制を構築し、業務の効率化だけでなく、顧客満足度向上・トラブル防止にも繫がりました。社内の雰囲気もよくなったそうです。チームで助け合いながら業務を楽しむ環境を作るために参考になる情報が盛りだくさんです。ぜひご一読ください。

電話対応の解約受付は、トラブルの元にもなっていた

ーー今回お話するサービスの更新退去くんを利用している部門の普段の業務について教えてください。

現在、弊社の賃貸管理部門は大きく2つの部門に分かれています。リーシング業務をメインで行う部門と契約書の作成や手続きなどを行う部門です。更新や解約受付及び手続きは電話で受け付けて、上記2部門で協力して対応していました。そのため、今回導入した『更新退去くん』は、上記2部門で使用しています。

入居者からの更新や解約などの簡単な連絡に関しては、電話を受けた人がその場で対応するように会社として取り組んでいます。

ーーありがとうございます。基本的には皆様がお答えできるような体制になっているということですが、電話の受付に課題はありましたか?

受付は電話で行っていたので、電話に取られる時間がどうしてもかかっていました。もちろん、休業日や営業時間外の受付ができていなかったです。しかし、電話が繫がらないという理由でトラブルに発展することもありました。

例えば、解約は入居者から「電話しても繋がらない」「私が電話したのはいついつだから、この日で解約を受けてくれ」などですね。遡って受け付ける場合、オーナー様の不利益となるので、説明に苦慮するときも度々ありました。

契約満了日での解約の場合、予告期間ギリギリの申請となると1日遅れるだけで一度契約更新となってしまうこともあるため、解約申請日は結構シビアです。

あとは、電話だと記録が残らないため、言った言わない問題が発生することもありましたし、電話だと電話対応された方にしか情報が無いため、情報共有がうまくできていないこともありました。

解約受付は電話じゃないといけない…漠然としたリスクは、過剰な思い過ごしだった

ーー更新退去くんの導入に至った背景を教えて下さい。

当社は、電子申込サービス『申込受付くん』を利用しており、電子化により大きな成果が出ています。社内で業務効率化を図って行く中で、次は更新や解約に関する課題の解決に向けて検討していました。

そしてタイミング良くイタンジさんから更新や解約業務を効率化するサービス『更新退去くん』の紹介を受け、サービスの検討を開始しました。

実は、コロナ禍の最初の緊急事態宣言のときに、弊社もリモートワークを取り入れて、ローテーションを組んで出社人数を絞っていました。電話も留守番電話にして、解約等の依頼もWebフォームからの問い合わせにしていたんですよね。

それまで解約業務は一種の神聖な業務と捉えており、「電話確認をしないと何があるかわからない」とか「本人確認のエビデンスが担保できない」と考えていましたが、想像と違い全くトラブルが起きなかったんです。

実際にやってみたら「いける!」と感じました。

ーーコロナ過でのリモートワークがきっかけとなり、思い切って業務を見直した結果、新しい発見を得られたということですね。

私達は漠然とメールで解約などを受け付けるのはダメだと考えていました。しかしこれは私達の思い過ごしだったんです。

このような経験もあり、解約受付をWebで行うことを検討したのですが、「本人じゃなかったらどうしよう」とか「正確な日付を入居者が言い間違えていたらどうしよう」などの導入しないための意見は、いっぱい出ました。

一方で、導入するための意見提案は全然出なくて、導入するのはリスクがあるのではないかと漠然と怖がっていました。

「今当たり前にやっていることは、もう当たり前ではないかもしれない」と思うことが重要だと感じています。なんとなく怖いのではなくて、何がダメかをきちんと検証する必要があると。

トラブルは実際起きないのに、なりすましがあるのではないかなどと漠然とした見えない敵に怯えている状況でした。

よくよく考えたら、電話受付だってなりすましは考えられますし、解約を受け付けていたけど「私は解約してませんよ」みたいなケースは1人もいません。

コロナの影響で、結果的にDX化がとても進んだと思います。

ーー前回成功したWebフォームでの解約受付をせずに、更新退去くんを選んだ理由はなんでしょうか?

過去に専用のWebページを自社で作ることも検討したのですが、構築費用がかなり高額になってしまい断念した経緯があり、イタンジさんの更新退去くんを導入することに決めました。

過去にイタンジさんの電子申込サービスを導入した際、非常に大きな効果を得ることができましたので、今回も同様に導入効果が得られると考えました。過去の成功体験があったので社内全体でもよくなるイメージの共有ができたのも大きかったです。

後は、イタンジの営業の増田さんから、押しも強くて(笑)

解約のWeb受付は、顧客満足度向上に繫がる

ーー更新退去くん導入前と導入後でどのような変化がありましたか?

今までの電話受付の場合、電話で解約に関する説明をし、受付を行っていました。その際、解約以外の要件も併せて伝えられることがあり、必要なこととはいえ残念ながら業務滞留の要因になっていました。色々調べたり確認したりすることに時間を要していました。

更新退去くんを導入してからは、解約受付の電話にとられる時間がだいぶ少なくなり、解約の申請が来たら、自分達のタイミングで解約受付を確認し処理できるようになりました。

電話だと突発的に電話が来て、そのまま一気に処理しないと忘れてしまうおそれがありますが、更新退去くんだと皆の目に残る形で解約が出ていることがわかるので、抜け漏れなどを防ぐことができるのも大きいです。

あとは、電話と違いその場で回答する必要もありませんので、知識が浅い社員でも対応できるようになりました。Web受付の場合は、こちらのタイミングで作業できるので、単純に電話時間が削減されているだけでなく、受電の際の作業の分断による時間のロスも削ることができています。

また、解約の際の注意事項もこれまでは電話でご説明していましたが、更新退去くんからの解約申請の場合は、事前に注意事項を確認した上で申請が来るため、トラブル防止にも貢献しています。

ーー 電話での対応もまだされていますか?

はい、まだ対応していますが、受付時間を制限しています。

もともと10時から18時までだったのをコロナの影響でシフトも変更になり、電話の受付時間を13時から17時にしました。入居者からみると少し不便になったのではと思いがちですが、顧客満足度は上がっていると考えています。今まで時間外の解約の受付は受けていなかったのですが、Webで24時間受付にして裾野を広げ、入居者にもメリットがあるようにしました。

社内スタッフは13時から17時の間だけ電話対応をするようにしており、その間は切手を貼ったり、封筒に詰めたりするなど、作業中心の仕事をしながら電話対応をします。そして、電話受付時間外に複雑な入力のような仕事をすることで、毎日のスケジュールが整理されていくようになりました。

それと管理会社はどこもそうだと思いますが、電話をずっと開放していたらミーティングをすることができません。社内でミーティングをやろうとなっても電話が鳴ったら対応するので会議がストップしてしまいます。電話対応時間を縮めたことで、ミーティングなどでコミュニケーションをとれるようになり、しっかりと話し合いができるようになりました。

解約受付の50%はWebに移行し、業務効率は約2倍!働き方が変わる

ーー 更新退去くんを導入してどの程度効果がありましたか?

現在、個人での解約受付の50%は、更新退去くんを使って対応しています。その他にも、法人様の対応もありまして、それを含めるともう少し増えますね。

具体的にどれくらい業務効率が上がったのか何とも完全に数値化することは難しいですが、業務効率は2倍くらいになったと思っています。

5分から10分ぐらい1回の解約受付でかかり、仮に220件の解約があれば、およそ2200分です。単純にかかってる時間が10分というだけで、その前後で取られてる時間まで入れたらおそらく1つの案件あたり、15分とか20分ぐらいかかってしまいますが、その時間が解消されたので楽になりました。

また、電話だと言った言わないが出てきたときに、みんな手を止めて解決に当たるのですが、全員分をカウントすると結構な時間かかっています。

何分楽になったとかではなくて、もう手放せない状態ですね。

また、解約の電話が来たときに、解約日が決まっていたらそのまま受け付けしますが、決まっていなかったらWebからやっていただく案内をしています。

そのため、今では全体の半分ぐらいがWebから申請してもらってる状態になりました。

ーー その他に、更新退去くんを導入して変わった事はありますか?

家庭の事情でテレワークせざるを得ない社員がいるんですが、更新退去くんはメールだけ繋がっていれば処理できるので、テレワーク社員用の業務として活用しています。

それと、新しく入ってくる社員に教えやすくなりました。電話だと1対1且つ瞬発力が求められますが、Webだと1入居者対会社全員で対応できますし、顧客対応の型がどんどん出来てきて、積み重なったものが顧客対応テンプレートになっていきます。

電話だと言った言わないになることがあるので、電話で連絡する人にはできるだけ、このあとはメールでやりましょうとメールに引き込むようにしていますね。

電話で会社に対するネガティブなクレームを受けることは、その電話を全て電話対応の人が受けて結構辛いことや孤独になってしまうことがありましたが、メールにしたらみんなでサポートする雰囲気になるし、アドバイスをすることができるので疎外感や孤立感みたいなものが減りました。

今後は、更新業務もWeb化していく

ーー 今後更に進めていきたいことはありますか?また、イタンジに期待していることを教えてください。

今は、解約受付で利用していますが、更新業務もWebで対応していく予定です。そうなるとその電話の時間をもっと削ることができて、もっと楽になると考えています。

先程も話したとおり、弊社は、電子申込等のサービスも利用させてもらっています。業務効率化が図れて管理件数も増えて、イタンジのシステムサービスを導入していなかったらたぶん人数が倍になってます。おかげさまで、管理件数が増えても変わらない今の人数で、同じパフォーマンスができています。

イタンジのシステムサービスが増えていけば、うちが困ることはなくて、楽になることしかないので、やっぱり期待してることというのは全部ですね。(笑)

ーー 宇佐美様、色々お話をきかせていただき、ありがとうございました!